冷え性は漢方で治療できる!体質からみる症状別に効果的な薬を解説

2018.09.07

冷え性

冷え性は漢方で改善できるのはご存知でしょうか?

漢方は生薬を配合して作られているため、健康的に体内環境から整え、様々な症状を根本から改善させてくれます。

今回の記事では、冷え性に効果的な漢方薬について詳しく紹介します

冷え性の原因とは?

冷え性

冷え症とは、手や足・腹部など、身体のどこかに冷えを感じてしまい、不快や苦痛に思っている状態です。

寒い冬だけでなく、1年を通して手先や足先など様々な部分の冷えに悩まされている方が多く、男性よりも女性に多い症状です。

冷え性になってしまう原因には、

  • 血行不良
  • 運動不足
  • 生活習慣の乱れ
  • 自律神経の乱れ

などが考えられています。

これらが何故、冷え性を引き起こしてしまうのか詳しく見てみましょう。

血行不良

血行不良は、体調不良を引き起こすことでも知られていますよね。

その体調不良には、冷え性も含まれており、身体を締め付けるようなサイズの合わない下着や靴などを身につけることでも血行不良は起こります。

他にも、食生活の乱れにより、体内に悪玉コレステロールが溜まったり、カラダの水分量が足りていなかったりする場合でも血行不良を起こしてしまいます。

運動不足

現代人は運動不足が指摘されています。

その理由のひとつに、仕事柄デスクワークが多いことが挙げられます。

運動不足は、筋力の低下や血行不良にも繋がり、発熱がしにくい体にしてしまいます。

筋肉は心臓に正常に血液を送るのにも大切なので、適度な運動はとても大切なのです。

生活習慣の乱れ

生活習慣の乱れも、冷え性の原因として挙げられます。

体を冷やしてしまうような食べ物を好んで食べてしまうと、普通に日常生活を送っているようでも冷え性を作り出してしまう原因となります。

トマトなすきゅうりなどといった体を冷やす食べ物よりも、黒豆・小豆・ひじきなど体を温める食材を摂取するようにしましょう。

自律神経の乱れ

自律神経の乱れは、冷え性をさらに悪化させてしまう要因の1つです。

睡眠不足ストレスを溜め込んでしまうような不規則な生活をしていると、自律神経が上手に機能しなくなり、冷え性をひどくしてしまうので注意が必要です。

漢方的に見る冷え性の考え方

冷え性 漢方

西洋医学と違い、東洋医学では、冷え性をカラダの内側からしっかりと治療することができます

漢方の東洋医学で見ると、冷えは、様々な病気や体の不調の原因であると考えられており、病気の一歩手前の未病として扱われています。

漢方では、体の構成成分を「気・血・水」の3つに分けて考え、冷え性の原因がどれにあてはまるのかにより、生薬を配合した漢方薬で治療を行います。

漢方は、その人の体質や体重、体型などを基にして、処方されるので、同じ容量を飲んだとしても、誰にでも同じように効くわけではありません。

また、冷え性は5つのタイプの体質からなると考えられており、

  • 瘀血体質
  • 血虚体質
  • 気虚体質
  • 気滞体質
  • 水滞体質

に分けることができます。

具体的にどのような体質なのか見てみましょう。

瘀血体質

瘀血(おけつ)体質とは、血の流れが滞っている状態の体質です。

通常、血はサラサラとして、体の隅々まで巡っている状態が理想なのですが、何かしらの原因で粘度が高くなってしまい、血が停滞してくるとカラダの各組織に必要な栄養素を届けることができなくなってしまいます。

そうなると各臓器の働きも弱まり、冷えと寒さを感じるようになってしまいます。

手足の冷えがひどくなる末端冷え性や月経周期の乱れ、ひどい生理痛腰痛肩こりなどを引き起こしやすい体質です。

血虚体質

血虚(けっきょ)体質とは、栄養素である「血」が不足している状態の体質です。

血が不足すると、必要な栄養が全身に行きわたらない為、貧血によるめまいしびれけいれんなどの症状を引き起こしてしまいます。

他にも、抜け毛や白髪が増えたり、肌がカサカサしたりします。

気虚体質

気虚(ききょ)体質とは、身体の機能が低下してしまい、気が虚(不足)した状態の風邪をひきやすい体質です。

東洋医学の考えに基づくと、「気」とは元気や気力といった生命エネルギーのことで、体を温めたり、外部の邪気から体を守ったりする働きなどがあります。

気虚体質になると、体が冷えやすくなり、疲れやすい体がだるい食欲がない胃がもたれる下痢になりやすい、といった症状が現われます。

気滞体質

気滞(きたい)体質とは、「気」の巡りが悪く停滞してしまい、自律神経系の緊張やコントロールができなく不安定な状態の体質です。

体に冷えを感じるのと同時に、イライラしやすい憂鬱感怒りっぽいゲップやおながらが出やすい、便意をもよおすのに出ないなどの症状が現われます。

水滞体質

水滞(すいたい)体質とは、水分代謝が悪く、体内に「水」が過剰に溜まっている状態の体質です。

胃腸の消化吸収の機能が弱い方がなりやすい体質で、冷え性むくみ下痢頭痛、頭が重くなるといった症状が現われます。

【瘀血体質】冷え性におすすめの漢方

冷え性 漢方

瘀血体質の方の冷え性に効果的な漢方薬を案内します。

当帰四逆加呉茱萸生姜湯

当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)は、「体力中等度以下で、手足の冷えを感じ、下肢の冷えが強く、下肢又は下腹部が痛くなりやすいもの」に該当する方におすすめの漢方薬です。

体を温め、熱をつくるのを手助けし、手足など末梢を温めながら、体の内部にも働きかけるので、冷えによる諸症状を改善する効果があります。

配合されている生薬

・当帰(とうき)・桂皮(けいひ)・芍薬(しゃくやく)・木通(もくつう)・細辛(さいしん)・甘草(かんぞう)・呉茱萸(ごしゅゆ)・大棗(たいそう)・生姜(しょうきょう)

桃核承気湯

桃核承気湯(とうかくじょうきとう)は、「体力中等度以上で、のぼせて便秘しがちなもの」に該当する方におすすめの漢方薬です。

便秘がちな方、生理前になると不安やイライラを感じる方、足は冷えるが、顔はのぼせるという方に適した漢方薬で、気と血の巡りを良くして冷えを改善させます

配合されている生薬

・桃仁(とうにん)・桂皮(けいひ)・大黄(だいおう)・芒硝(ぼうしょう)・甘草(かんぞう)

桂枝茯苓丸

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)は、「比較的体力があり、ときに下腹部痛、肩こり、頭重、めまい、のぼせて足冷えなどを訴えるもの」に該当する方におすすめの漢方薬です。

下半身の冷えがとくにつらい方、シミができやすい方に適している漢方薬で、滞った「血(けつ)」の巡りを良くさせることで、下半身に熱を巡らせ、のぼせや足冷えなどを感じる方の生理痛、月経不順、月経異常などを改善させます

配合されている生薬

・桂皮(けいひ)・茯苓(ぶくりょう)・牡丹皮(ぼたんぴ)・桃仁(とうにん)・芍薬(しゃくやく)

【血虚体質】冷え性におすすめの漢方

血虚体質の方の冷え性に効果的な漢方薬を案内します。

当帰芍薬散

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)は、「体力虚弱で、冷え症で貧血の傾向があり疲労しやすく、ときに下腹部痛、頭重、めまい、肩こり、耳鳴り、動悸などを訴えるもの」に該当する方におすすめの漢方薬です。

足腰が冷える方、生理不順がある方に効能があり、全身に身体に必要な栄養を与えて、血行促進させるのと同時に、水分代謝を整え、余分な水分を体からとり除くことで、冷え症や生理不順を改善させます

配合されている生薬

・当帰(とうき)・川芎(せんきゅう)・茯苓(ぶくりょう)・白朮(びゃくじゅつ)または蒼朮(そうじゅつ)・沢瀉(たくしゃ)・芍薬(しゃくやく)

加味帰脾湯

加味帰脾湯(かみきひとう)は、「体力中等度以下で、心身が疲れ、血色が悪く、ときに熱感を伴うもの」に該当する方におすすめの漢方薬です。

昼間疲れやすく寝てもその疲れがなかなかとれない方、食欲がなく寝不足の方、夢にうなされることがある方に効果的で、消化器の働きを助けながら、不足している「血(けつ)」を増やして不眠や精神を安定させ、冷えも同時に改善させます

配合されている生薬

・人参(にんじん)・白朮(びゃくじゅつ)・茯苓(ぶくりょう)・柴胡(さいこ)・酸棗仁(さんそうにん)・竜眼肉(りゅうがんにく)・黄耆(おうぎ)・当帰(とうき)・山梔子(さんしし)・遠志(おんじ)・大棗(たいそう)・甘草(かんぞう)・木香(もっこう)・生姜(しょうきょう)

【気虚体質】冷え性におすすめの漢方

気虚体質の方の冷え性に効果的な漢方薬を案内します。

補中益気湯

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)は、「体力虚弱で、元気がなく、胃腸のはたらきが衰えて、疲れやすいもの」に該当する方におすすめの漢方薬です。

めまいやぼーっとする方、朝起きるまでに時間がかかってしまう方、電車などですぐに座りたくなる方に効果的で、胃腸の働きを高めながら、食欲を促進させ、「気」を増やして巡らせることで、疲れや冷えを改善させます

配合されている生薬

・人参(にんじん)・白朮(びゃくじゅつ)・黄耆(おうぎ)・当帰(とうき)・大棗(たいそう)・柴胡(さいこ)・陳皮(ちんぴ)・甘草(かんぞう)・生姜(しょうきょう)・升麻(しょうま)

人参湯

人参湯(にんじんとう)は、「体力があまりなく、冷え症で顔色が悪くて、胃腸が弱いもの」に該当する方におすすめの漢方薬です。

上腹部に痛みを感じ、胃もたれや食欲不振がある方、下痢がちな方に効果的で、おなかを温めながら、胃腸の働きを整えて胃の症状や冷えを改善させます。

虚弱体質の人の消化器症状をともなう風邪やなどにも用いられます。

配合されている生薬

・桂皮(けいひ)・甘草(かんぞう)・蒼朮(そうじゅつ)・人参(にんじん)・乾姜(かんきょう)

【気滞体質】冷え性におすすめの漢方

気滞体質の方の冷え性に効果的な漢方薬を案内します。

加味逍遙散

加味逍遙散(かみしょうようさん)は、「体力中等度以下で、のぼせ感があり、肩がこり、疲れやすく、精神不安やいらだちなどの精神神経症状、ときに便秘の傾向のあるもの」に該当する方におすすめの漢方薬です。

冷え症、月経不順、更年期障害、不定愁訴に効果的で、「気」を下に降ろして全身にめぐらせ、「血(けつ)」を補うことで、体のバランスを整えながら症状を改善させます

また、自律神経を調整し、イライラなどを鎮める効能もあります。

配合されている生薬

・当帰(とうき)・芍薬(しゃくやく)・白朮(びゃくじゅつ)・茯苓(ぶくりょう)・柴胡(さいこ)・牡丹皮(ぼたんぴ)・山梔子(さんしし)・甘草(かんぞう)・薄荷(はっか)・生姜(しょうきょう)

【水滞体質】冷え性におすすめの漢方

水滞体質の方の冷え性に効果的な漢方薬を案内します。

真武湯

真武湯(しんぶとう)は、「新陳代謝が衰えた虚弱な人で、疲れやすく、全身の冷えやめまい感があり、下痢しやすいもの」に該当する方におすすめの漢方薬です。

「水(すい)」が滞った「水滞」を改善する効果があり、めまいや体のふらつき、冷え、むくみなどの症状を改善させます

配合されている生薬

・茯苓(ぶくりょう)・芍薬(しゃくやく)・蒼朮(そうじゅつ)・生姜(しょうきょう)・附子末(ぶしまつ)

まとめ

いかがでしたか?

今回のページでは、冷え性に効果的な漢方薬について詳しく案内してきました。

このように、東洋医学の漢方では、「気・血・水」の3つに分けて考え、冷え性の原因がどれにあてはまるのかにより、生薬を配合した漢方薬で治療を行います。

漢方や副作用が少ないことでも有名ですが、まったく無いわけではないので、医師や薬剤師の説明をしっかり聞き、用法・用量を守って使用するようにして下さい。

万が一、服用して異常が現れるような場合は、医療機関(病院)を受診し医師に相談するようにして下さい。

是非このサイトの情報を参考にし、自分の悩みである冷え性を改善させて下さい。