あなたのその痔の種類は? その治療法とは

2018.11.15

痔

痛いとか血が出るといった痔のイメージがありますが、貴方の場合はどうでしょうか?

なかには、痛くもなく出血もないという痔の種類もあります。

主な痔になる原因となるものは、便秘や排便の際のいきみ、また下痢や毎日の生活の中で座りっぱなしのことが多いという場合もなりやすいといわれています。

そして痔には、いろいろな種類の症状がありその治療法も異なります。

そのような痔について詳しくご説明します。

痔の種類やその原因は

肛門部の様々な疾患のことを痔と言います。

痔には、大きく分けて三つの疾患がありいぼ痔や切れ痔、そして痔ろうというものがあります。

ではどうして痔になるのでしょうか。

例えば、いぼ痔の場合は肛門の血管の集まった静脈叢と呼ばれている部分がうっ血することでなります。

またきれ痔の場合には便が便秘などで硬くなることで肛門に排便の時に圧力がかかってしまい肛門の出口部分で切れることでなると考えられます。

このようなさまざまな痔についてその主な症状と治療法について説明します。

いぼ痔とは

いぼ痔は、肛門周辺の粘膜の下のクッションのような部分の血管が集まったところにできるものです。

このクッションのような支持組織は、肛門を閉じる働きがあります。

しかし支持組織は、肛門への負担が大きくなったり重なったりすると引き伸ばされてしまいます。

そしてクッション部分である支持組織が大きくなりすぎて痔核となり肛門の外に出たり出血をしたりすることになってしまいます。

いぼ痔の症状とは

いぼ痔の要因となっている痔核は、便秘や排便時のいきみの繰り返しや激しい下痢、また重い荷物などを持った際に肛門への負担などがかかりできるものです。

そして徐々に肛門クッション部分の過伸展やうっ血、断裂などが進行していくことで脱出や腫れとなりいぼ痔となっていきます。

痔核の種類は、内痔核と言われる歯状線という部分よりも上にできるものと外痔核という歯状線よりも下にできるものとに分けられます。

しかしそれがつながって内外痔核という内痔核と外痔核が連続した状況のものとなっていくことが多いのです。

いぼ痔の治療とは

注射

一般的に実施されているものは、痔核根治術というもので内外痔核ともに切除するという方法です。

この方法の場合には、術後の痛みがかなりあり入院を2日から3日程度する必要があります。

ただ外痔核の切除と内痔核は、ALTA療法でジオン注射などによる併用の手術で日帰りが可能という場合もあります。

外に出ている外痔核の切除は、それ程痛くないものです。

しかし内痔核は、かなり敏感な部分となりますので切除をしないで、メスを入れずにALTAといわれる物質を注入するという治療を行ないます。

また痛みも少なく短期での入院ですみます。ただ痔核根治術の全切除と比較すると3%から5%程度の再発率で差があります。

きれ痔とは

きれ痔というのは、肛門の出口に近いところにできる潰瘍や裂創です。

肛門管といわれるものと歯状線や直腸の境界より下の部分にできます。

肛門が裂けたり切れたりした状態となります。

原因としては、硬い便が便秘などで通る時に起こり切れる状態となります。

また軟便や下痢が勢いよく出てしまっても起こる場合があります。

きれ痔の症状とは

トイレに向かう

きれ痔には、症状に次のような段階があります。

<初期裂肛や急性裂肛>

急性裂肛とは、切れ痔ができたばかりの状態です。

坐薬や排便の時のコントロールなどでほとんどが治ります。

<慢性裂肛>

傷が慢性化していますので、便などで汚染されて大腸菌や雑菌などに感染して傷が深く掘れ込み潰瘍化していく状態です。

<肛門狭窄症>

筋肉にまで傷の炎症が及んで肛門も狭くなります。

そして裂肛が何度も繰り返されると肛門の上皮自体がつっぱるようになって伸びも悪くなります。

そのために排便時に簡単に裂けるようになります。

柔らかい便が出た場合でも肛門が簡単に裂けてしまい、便自体も鉛筆ほどの太さのものしか出ないようになります。

さらに強い痛みが排便の度に伴うようになります。

きれ痔の治療とは

一般的な治療方法としてされているものにスキングラフトという方法があります。

手術の仕方としては、悪化した切れ安い部分の皮膚を別の所の新しい皮膚でおおうという施術で日本特有の方法となります。

ただこの手術の場合には、奥の深い部分まで切開することになりますので痛みがかなりあります。

また入院も7日から10日ほど必要となります。

もう一つの方法として浅外括約筋切開と狭くなった肛門の側方切開をするという施術があります。

イギリスで開発された方法ですが、現在では世界的に実施されているものです。

方法としては、肛門の片方だけを切開して広げるという方法です。

そして排便をするたびに少しずつ治療が進むというもので1月後程度で治癒します。

この場合は、入院としては1日から2日間程度です。

切開が1ヶ所だけで侵襲がすくないので退院した後もすぐに日常生活を送ることができます。

痔ろうとその治療法は

痔瘻

痔ろうは、肛門周囲膿瘍という炎症が進み慢性化した状態になったものです。

肛門陰窩という肛門の奥にあるくぼみの部分から便が入り込むことで感染し、膿が肛門の周りにたまるという症状です。

そしてできた出口から膿の通り道のようなものができてしまった状態となります。

肛門の穴とは別の膿のトンネルができたという状況となります。

痔ろうの治療とは

痔ろうの手術としては、ゴムのようなバンドのバンドライゲイションというものを痔ろうの孔に通します。

そしてこれを締めていき少しずつ管をもどすという方法で根治術を実施します。

入院は、バンドを挿入する場合に痔ろうの複雑さに応じて必要となりますがおよそ1日から3日程度で終了します。

方法としては、イタリアで開発されたもので現在は一般的になっています。

1週間から2週間に1回程度外来でバンドライゲイションを締めなおします。

これが入院日数が少なくてすむ理由です。

まとめ

このように痔には、様々な種類がありその段階によって治療の仕方も手術の複雑さも変わります。

できれば、痔にならないようにすることが重要です。

例えば水分や食物繊維を摂り便通を良くして排便時に肛門などに負担がかからないようにすることもその一つです。

また便意が合ったら我慢せずにトイレに行き、トイレでは長居をしないで出ることも大切です。

アルコール類や香辛料などは、下痢を防ぐために控えた方がいいですね。

さらに無理なダイエットなどは、便秘の原因となりますので注意してください。

このようなことに気をつけて痔にかからないようにしてください。