潰瘍性大腸炎の症状と治療法とは?原因不明の難病について詳しく解説

2018.11.05

お腹痛い

潰瘍性大腸炎(かいようせいだいちょうえん)は、大腸に炎症が起こる病気です。

びらんや潰瘍ができる原因不明の病気で、炎症を伴う腸疾患のひとつです。

今回の記事では、潰瘍性大腸炎の症状から治療方法について詳しく紹介します。

是非、このサイトの情報を参考にしてみて下さい。

潰瘍性大腸炎とは?

潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜に炎症が起きてびらんや潰瘍が生じる慢性の炎症性腸疾患(病気)で、厚生労働省から指定難病されている原因不明の病気です。

完治や確実に改善できるような治療法はないのですが、適切な治療を受けて症状をしっかりとコントロールすることができれば、健康なときと変わらない日常生活を送ることができます。

炎症性腸疾患(IBD)のひとつで、炎症性腸疾患には、原因がはっきりとしている特異的炎症性腸疾患と原因がわからない非特異的炎症性腸疾患があります。

口から肛門までの消化器に慢性の炎症が起こる病気のクローン病と同様に、潰瘍性大腸炎は原因がはっきりとしない非特異的炎症性腸疾患に分類されます。

■ 特異的炎症性腸疾患

  • 感染症腸炎(腸結核、腸チフス、赤痢など)
  • 薬剤性腸炎(抗生物質起因性腸炎など)
  • その他(放射線腸炎、虚血性大腸炎など)

■ 非特異的炎症性腸疾患

  • 潰瘍性大腸炎
  • クローン病

特異的炎症性腸疾患は、炎症脳原因がはっきりとわかっているので、原因を取り除く治療を行うのですが、原因が分からない疾患である非特異的炎症性腸疾患は、診断でしっかりと検査を行い、合併症の有無を調べてから適切な治療を行います。

この病気の患者数は、平成25年度末の医療受給者証および登録者証交付件数の合計で日本国内だけで166,060人いることが調査結果でわかっています。

人口1万人あたり10人程度という計算になります。

男女比は1:1で性別による差はなく、発症年齢のピークは、男性で20~24歳、女性で25~29歳と若年層に多く、高齢者でも発症します。

潰瘍性大腸炎の考えられている原因

潰瘍性大腸炎は、はっきりとした原因はまだ解明されていませんが、大腸粘膜を白血球が攻撃する自己免疫疾患が原因なのではないかと考えられています。

他にも、遺伝要因や食生活、腸内細菌、ストレスなどの関与も関連しているのではないかと指摘されています。

潰瘍性大腸炎の症状とは?

トイレで悶える

潰瘍性大腸炎になり、大腸の粘膜に炎症が起こるとさまざまな症状が現れ始めます。

主な自覚症状は、葉っぱ辻野臨床症状として以下のようなものがあります。

  • 下痢・軟便…90%程
  • 血便…85%程
  • 腹痛…65%程
  • 体重減少…40%程
  • 全身倦怠感…30%程
  • 発熱…20%程
  • 食欲不振…15%程

個人差はありますが、下痢や軟便、血便は潰瘍性大腸炎になってしまった方のほとんどの人に現れる症状です。

また、発症早期の段階では、血便以外の症状がほとんどないので痔による出血と間違えやすいので注意が必要です。

炎症が大腸の広範囲に広がることにより、持続的で反復的な症状が現われはじめます。

また、病変が見られるのは大腸のみで、炎症以外にも、びらん(ただれ)、潰瘍が生じます。

症状が現われるのは、粘膜層から粘膜下層の表層に限られ、直腸から、下行結腸、横行結腸、上行結腸、大腸まで連続的に発生します。

潰瘍性大腸炎は合併症に注意

潰瘍性大腸炎になってしまい、激しい炎症や腸管壁の深くまで炎症が進行した場合は、腸管の合併症になる危険性があります。

主な腸管合併症には以下のものがあります。

  • 大量出血
  • 中毒性大腸炎
  • 大腸癌
  • その他合併症

どのような症状なのか詳しく見てみましょう。

大量出血

入院

潰瘍性大腸炎では、血便による出血などは比較的多くの方に起こる症状なのですが、いつもとは明らかに違う大量出血を伴う場合は、ショック症状や鉄欠乏性貧血を起こすことがあるので注意が必要です。

急速に進行して非常に重症になり、広範囲の感染が発生します。

内科的治療で困難と判断されたときは、内視鏡的あるいは外科的治療が必要になることがあります。

中毒性大腸炎

中毒性大腸炎は、特に重症の合併症で、腸壁の全層に損傷を起こしてしまいます。

中毒性大腸炎が悪化するにつれ、大腸の筋緊張が失われてしまい、数時間から数日以内で大腸が拡張し始めます。

中毒性巨大結腸症とも呼ばれるこの合併症は、高熱と腹痛を引き起こす場合があり、大腸に穿孔がみられ、腹膜炎を起こすことがあります。

腹部のX線検査では、腸の拡張や、腸の麻痺した部分の腸壁内にガスが存在していることが診断結果で明らかになると、緊急手術が必要となります。

潰瘍性大腸炎が長い期間続くと、炎症が続いたことにより、大腸がんや結腸がんのリスクが高くなります。

発病から25年後で、約10%の患者にがんが発生すると言われており、潰瘍性大腸炎が8年を超えるような場合は、毎年、大腸内視鏡検査を受けるように勧められます。

その他合併症

潰瘍性大腸炎によって消化管症状が再発すると、関節炎、結節性紅斑、上強膜炎、皮膚のただれなどを合併することがあります。

潰瘍性大腸炎では、軽微な肝機能障害がみられるのが一般的で、肝疾患の症状が現れるのは軽症から重症を含めても稀です。

さまざまな合併症がクローン病の場合と同じように起こることがあるので注意が必要です。

潰瘍性大腸炎の診断・治療法

レントゲン写真

潰瘍性大腸炎の診断では、内視鏡検査、レントゲン検査、病理組織検査などで潰瘍性大腸炎特有のびらんや潰瘍の有無や症状の進行具合などを詳しく調べます。

治療は、基本的に薬物療法を用いる内科的治療で、必要に応じて手術による外科的治療法を行います。

また、体外循環により血液中から血球成分を取り除く血球成分除去療法を行うこともあります。

内科的治療

潰瘍性大腸炎の治療は、活動期に大腸の炎症を抑えて、下痢や粘血便などの症状を緩和するための治療「寛解導入療法」と、炎症のない状態で寛解期を長く維持するための治療「寛解維持療法」があり、治療の目的によって変わってきます。

潰瘍性大腸炎の治療では、経口、坐、注腸、注射などで用いる「5‐アミノサリチル酸
(5-ASA)製剤」、「免疫調節薬」、「ステロイド薬」「生物学的製剤」「血球成分除去療法」の薬剤があります。

再燃時の炎症を抑える効果や下痢、腹痛などの症状を改善する効果などがあります。

これらに、整腸薬、下痢止め、腹痛止め、抗生物質、抗アレルギー薬、漢方薬などを用いて治療を行います。

副作用が出てしまうケースも少なくないので慎重に行われます。

また、潰瘍性大腸炎での治療には、保険適用はありません。

外科的治療

オペ

潰瘍性大腸炎が広範囲に生じてしまっている患者のうち、約30%で手術が必要となります。

手術は大きく分けて2つの場合に用いられ、手術を行わないと命にかかかわるような、大量出血、穿孔、中毒性巨大結腸症、大腸がん、内科的療法が効かない重症などの場合に絶対的適応の緊急手術を行う場合と、ステロイドなどの薬剤を使用できない場合、全身合併症が見られるような場合、入退院を繰り返してしまうような場合の相対的適応の待機手術を行います。

手術後は、多くの場合、薬の服用を中止でき、食事や仕事などの日常生活での制限はなくなります。

再発しない可能性や必ず完治するとは言い切れない病気ではありますが、大腸の主な機能は便をつくり水分を吸収することで、無くても命に別条はないです。

まとめ

いかがでしたか?

今回のページでは、潰瘍性大腸炎の症状から治療方法について詳しく案内してきました。

潰瘍性大腸炎は、厚生労働省から難病に指定されている原因不明の非特異的炎症性腸疾患です。

原因不明なので何を予防すれば良いのかと疑問に思うかもしれませんが、できるだけストレスを溜めないようにしたり、睡眠をしっかりととったり、偏った食生活などに気を付けるようにしましょう。

潰瘍性大腸炎は、治療をすることで日常生活に支障がないまでに回復させることはできますが、再発のリスクなどもあるので注意が必要です。

また、早期発見で適切な治療を受けることが一番の対策となるので、何かおかしいなと異常を感じた場合は、医療機関、病院の医師にしっかりと診てもらうようにしましょう。